慶應義塾大学
2016年 環境情報学部 第6問

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ある人が破産したとき,すなわち,借りているお金の一部分しか返すことができなくなったとき,その人の財産(現在残っているものをお金にしたもの)の総額Aをn人の債権者(お金を貸した人)にどう分配するかについて考える.債権者には債権額(貸したお金の額)の少ない順に番号が振られており,第i番目の債権者の債権額をB_iとすると,B_i<B_{i+1}(i=1,・・・,n-1)が成り立っている.また,B=Σ_{i=1}^nB_iとしたとき,A<Bである.以下ではA=Bのときを含めて,第i番目の債権者の分配額X_iを,B_iの状況に応じて,次のルールに従って決める.\setlength{skip}{16mm}\mon[ケース1:]A≦n/2B_1のときは,X_i=1/nA(i=1,・・・,n)とする.\mon[ケース2:]1≦k≦n-1に対して1/2B-1/2Σ_{j=k}^n(B_j-B_k)≦A≦1/2B-1/2Σ_{j=k+1}^n(B_j-B_{k+1})のときはX_i={\begin{array}{ll}1/2B_i&(i=1,・・・,k)\1/2B_k+\frac{1}{n-k}{A-1/2B+1/2Σ_{j=k}^n(B_j-B_k)}&(i=k+1,・・・,n)\end{array}.とする.\mon[ケース3:]1≦k≦n-1に対して1/2B+1/2Σ_{j=k+1}^n(B_j-B_{k+1})≦A≦1/2B+1/2Σ_{j=k}^n(B_j-B_{k})のときはX_i={\begin{array}{ll}1/2B_i&(i=1,・・・,k)\B_i-1/2B_k-\frac{1}{n-k}{1/2B+1/2Σ_{j=k}^n(B_j-B_k)-A}&(i=k+1,・・・,n)\end{array}.とする.\mon[ケース4:]B-n/2B_1≦Aのときは,X_i=B_i-1/n(B-A)(i=1,・・・,n)とする.(1)n=2,B_1=60,B_2=180としたとき,Aが[85][86][87]≦A≦[88][89][90]の範囲ならば,X_1=30となる.また,X_2がX_1の4倍となるのは,Aの値が2通りあり,小さい順に[91][92][93]と[94][95][96]の場合である.(2)n=3,B_1=60,B_2=90,B_3=180としたとき,A=100ならば,X_2=[97][98][99],X_3=[100][101][102]であり,A=220ならば,X_2=[103][104][105],X_3=[106][107][108]である.
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ある人が破産したとき,すなわち,借りているお金の一部分しか返すことができなくなったとき,その人の財産(現在残っているものをお金にしたもの)の総額$A$を$n$人の債権者(お金を貸した人)にどう分配するかについて考える.債権者には債権額(貸したお金の額)の少ない順に番号が振られており,第$i$番目の債権者の債権額を$B_i$とすると,$B_i<B_{i+1} \ \ (i=1,\ \cdots,\ n-1)$が成り立っている.また,$\displaystyle B=\sum_{i=1}^n B_i$としたとき,$A<B$である.以下では$A=B$のときを含めて,第$i$番目の債権者の分配額$X_i$を,$B_i$の状況に応じて,次のルールに従って決める.
\setlength{\leftskip}{16mm} [ケース$1$:] $\displaystyle A \leqq \frac{n}{2}B_1$のときは,$\displaystyle X_i=\frac{1}{n}A \ \ (i=1,\ \cdots,\ n)$とする. [ケース$2$:] $1 \leqq k \leqq n-1$に対して \[ \frac{1}{2}B-\frac{1}{2} \sum_{j=k}^n (B_j-B_k) \leqq A \leqq \frac{1}{2}B-\frac{1}{2} \sum_{j=k+1}^n (B_j-B_{k+1}) \] のときは \[ X_i=\left\{ \begin{array}{ll} \displaystyle\frac{1}{2}B_i & (i=1,\ \cdots,\ k) \\ \displaystyle\frac{1}{2}B_k+\frac{1}{n-k} \left\{ A-\frac{1}{2}B+\frac{1}{2} \sum_{j=k}^n (B_j-B_k) \right\} & (i=k+1,\ \cdots,\ n) \end{array} \right. \] とする. [ケース$3$:] $1 \leqq k \leqq n-1$に対して \[ \frac{1}{2}B+\frac{1}{2} \sum_{j=k+1}^n (B_j-B_{k+1}) \leqq A \leqq \frac{1}{2}B+\frac{1}{2} \sum_{j=k}^n (B_j-B_{k}) \] のときは \[ X_i=\left\{ \begin{array}{ll} \displaystyle\frac{1}{2}B_i & (i=1,\ \cdots,\ k) \\ B_i-\displaystyle\frac{1}{2}B_k-\frac{1}{n-k} \left\{ \frac{1}{2}B+\frac{1}{2} \sum_{j=k}^n (B_j-B_k)-A \right\} & (i=k+1,\ \cdots,\ n) \end{array} \right. \] とする. [ケース$4$:] $\displaystyle B-\frac{n}{2}B_1 \leqq A$のときは,$\displaystyle X_i=B_i-\frac{1}{n}(B-A) \ \ (i=1,\ \cdots,\ n)$とする.

(1) $n=2,\ B_1=60,\ B_2=180$としたとき,$A$が \[ \fbox{$85$}\fbox{$86$}\fbox{$87$} \leqq A \leqq \fbox{$88$}\fbox{$89$}\fbox{$90$} \] の範囲ならば,$X_1=30$となる.また,$X_2$が$X_1$の$4$倍となるのは,$A$の値が$2$通りあり,小さい順に$\fbox{$91$}\fbox{$92$}\fbox{$93$}$と$\fbox{$94$}\fbox{$95$}\fbox{$96$}$の場合である.
(2) $n=3,\ B_1=60,\ B_2=90,\ B_3=180$としたとき,$A=100$ならば,$X_2=\fbox{$97$}\fbox{$98$}\fbox{$99$}$,$X_3=\fbox{$100$}\fbox{$101$}\fbox{$102$}$であり,$A=220$ならば,$X_2=\fbox{$103$}\fbox{$104$}\fbox{$105$}$,$X_3=\fbox{$106$}\fbox{$107$}\fbox{$108$}$である.
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詳細情報

大学(出題年) 慶應義塾大学(2016)
文理 文系
大問 6
単元 ()
タグ 破産お金部分財産現在総額債権者分配債権番号
難易度 未設定

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