岩手大学
2011年 人文社会科学 第3問

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次の文章について,後の問いに答えよ.\\\地球温暖化問題に関して,二酸化炭素の排出量の削減が叫ばれている.2008年に日本で開かれたサミットでは,42年後の2050年までに,年当たりの排出量を2008年のときと比較して50%以上削減する,という目標が提言された.この目標を達成するために,前年比同率で削減することを考える.\\2008年における排出量をa(a>0)とし,毎年,前年のd×100%(0<d<1)を減らすこととする.2008年の1年後の2009年の排出量の目標は[\bfア]である.2008年からn年後の年間排出量をa_nとおくと,a_n=[イ]である.目標を達成するにはa_{42}≦a/2,つまり,dを用いた式で表せば,[ウ]≦1/2が成り立てばよい.両辺の逆数をとれば\frac{1}{[ウ]}≧2となる.ところで,不等式(1+d)^{42}<\frac{1}{[ウ]}・・・・・・\maru{1}が成り立つことがわかる.従って,(1+d)^{42}≧2\qquad\qquad・・・・・・\maru{2}を満たすdを見つければ目標を達成することは明らかである.不等式\maru{2}の左辺は,二項定理により(1+d)^{42}=Σ_{r=0}^{42}[エ]と表される.これを用いると,\underline{d=0.02は不等式\maru{2}を満たす}ことがわかる.つまり,毎年2%の削減を2009年から行ったとすれば,42年後の2050年の排出量は2008年の50%未満となることがわかった.(1)文章中の[ア]~[エ]に当てはまる式を答えよ.(2)0<d<1とするとき,不等式\maru{1}を証明せよ.(3)下線部の命題を証明せよ.(4)毎年2%の削減を行った場合でも,42年間の排出量の合計は,削減率を0のまま2008年と同じ排出量を同じ期間続けたときの排出量の合計の7/12倍より大きくなることを証明せよ.
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次の文章について,後の問いに答えよ.\\ \\ \quad 地球温暖化問題に関して,二酸化炭素の排出量の削減が叫ばれている.2008年に日本で開かれたサミットでは,42年後の2050年までに,年当たりの排出量を2008年のときと比較して50$\%$以上削減する,という目標が提言された.この目標を達成するために,前年比同率で削減することを考える.\\ \quad 2008年における排出量を$a \ (a>0)$とし,毎年,前年の$d \times 100 \% \ (0<d<1)$を減らすこととする.2008年の1年後の2009年の排出量の目標は\fbox{\bf ア}である.2008年から$n$年後の年間排出量を$a_n$とおくと,$a_n=\fbox{イ}$である.目標を達成するには$\displaystyle a_{42} \leqq \frac{a}{2}$,つまり,$d$を用いた式で表せば, \[ \fbox{ウ} \leqq \frac{1}{2} \] が成り立てばよい.両辺の逆数をとれば$\displaystyle \frac{1}{\fbox{ウ}} \geqq 2$となる.ところで,不等式 \[ (1+d)^{42} < \frac{1}{\fbox{ウ}} \ \ \ \, \cdots\cdots \maru{1} \] が成り立つことがわかる.従って, \[ (1+d)^{42} \geqq 2 \qquad\qquad \cdots\cdots \maru{2} \] を満たす$d$を見つければ目標を達成することは明らかである.不等式\maru{2}の左辺は,二項定理により \[ (1+d)^{42} =\sum_{r=0}^{42} \fbox{エ} \] と表される.これを用いると,\underline{$d=0.02$は不等式\maru{2}を満たす}ことがわかる.つまり,毎年$2\%$の削減を2009年から行ったとすれば,42年後の2050年の排出量は2008年の$50\%$未満となることがわかった.
(1) 文章中の\fbox{ア}~\fbox{エ}に当てはまる式を答えよ.
(2) $0<d<1$とするとき,不等式\maru{1}を証明せよ.
(3) 下線部の命題を証明せよ.
(4) 毎年$2\%$の削減を行った場合でも,42年間の排出量の合計は,削減率を0のまま2008年と同じ排出量を同じ期間続けたときの排出量の合計の$\displaystyle \frac{7}{12}$倍より大きくなることを証明せよ.
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詳細情報

大学(出題年) 岩手大学(2011)
文理 文系
大問 3
単元 数列(数学B)
タグ 証明空欄補充文章地球温暖化問題二酸化炭素排出削減日本
難易度 未設定

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