愛媛大学
2014年 医学部 第5問
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$n$は自然数,$p_0$,$p_1$,$\cdots$,$p_n$は$p_0>0$,$\cdots$,$p_n>0$かつ$p_0+p_1+\cdots+p_n=1$を満たす定数とする.ポイント$0,\ 1,\ 2,\ \cdots,\ n-1,\ n$が,それぞれ$p_0,\ p_1,\ p_2,\ \cdots,\ p_{n-1},\ p_n$の確率で得られる試行$T$を考える.試行$T$を$1$回行って得られるポイントの期待値を$a$とし,$A=[a]+1$とする.ただし,実数$x$に対して$[x]$は$x$を超えない最大の整数を表す.競技者は,試行$T$を下記の各設問のルールに従って何回か行う.
(1) $k$を$1 \leqq k \leqq n$を満たす整数とする.競技者は,試行$T$を以下のルールに従って最大$2$回まで行う.
[$\maruichi$] 試行$T$を$1$回行い,もしポイントが$k$以上であれば$2$回目の試行を行わず,このポイントを賞金とする. [$\maruni$] $1$回目のポイントが$k$未満であれば$2$回目の試行$T$を行う.このとき,$1$回目のポイントは無効とし,$2$回目のポイントを賞金とする.
このとき賞金の期待値を$b_k$とする.$b_k$を求めよ.
(2) $(1)$の期待値$b_k$は$k$が$A$のとき最大となることを示せ.
(3) $m$を$1 \leqq m \leqq n$を満たす整数とする.競技者は,試行$T$を以下のルールに従って最大$3$回まで行う.
[$\maruichi$] 試行$T$を$1$回行い,もしポイントが$m$以上であれば$2$回目以降の試行を行わず,このポイントを賞金とする. [$\maruni$] $1$回目のポイントが$m$未満であれば$2$回目の試行$T$を行う.$2$回目のポイントが$A$以上であれば$3$回目の試行を行わない.このとき,$1$回目のポイントは無効とし,$2$回目のポイントを賞金とする. [$\marusan$] $2$回目のポイントが$A$未満であれば$3$回目の試行$T$を行う.このとき,$1$回目,$2$回目のポイントは無効とし,$3$回目のポイントを賞金とする.
このとき賞金の期待値を$c_m$とする.$c_m$を求めよ.
(4) $(3)$の期待値$c_m$は$m$が$B=[b_A]+1$のとき最大となり,$c_B \geqq b_A$であることを示せ.ただし,$b_A$は$(1)$で求めた期待値$b_k$の$k=A$のときの値である.
(5) $n=5$とし,試行$T$として,$5$枚の硬貨を同時に投げ,表の出た枚数をポイントとする試行を考える.また,$b_k$,$c_m$は上記で定義したものとする.
(ⅰ) $p_0$,$p_1$,$p_2$,$p_3$,$p_4$,$p_5$,$a$を求めよ.
(ⅱ) $(1)$のように最大$2$回試行を行う場合,$b_k$の最大値を求めよ.
(ⅲ) $(3)$のように最大$3$回試行を行う場合,$c_m$の最大値を求めよ.
(1) $k$を$1 \leqq k \leqq n$を満たす整数とする.競技者は,試行$T$を以下のルールに従って最大$2$回まで行う.
[$\maruichi$] 試行$T$を$1$回行い,もしポイントが$k$以上であれば$2$回目の試行を行わず,このポイントを賞金とする. [$\maruni$] $1$回目のポイントが$k$未満であれば$2$回目の試行$T$を行う.このとき,$1$回目のポイントは無効とし,$2$回目のポイントを賞金とする.
このとき賞金の期待値を$b_k$とする.$b_k$を求めよ.
(2) $(1)$の期待値$b_k$は$k$が$A$のとき最大となることを示せ.
(3) $m$を$1 \leqq m \leqq n$を満たす整数とする.競技者は,試行$T$を以下のルールに従って最大$3$回まで行う.
[$\maruichi$] 試行$T$を$1$回行い,もしポイントが$m$以上であれば$2$回目以降の試行を行わず,このポイントを賞金とする. [$\maruni$] $1$回目のポイントが$m$未満であれば$2$回目の試行$T$を行う.$2$回目のポイントが$A$以上であれば$3$回目の試行を行わない.このとき,$1$回目のポイントは無効とし,$2$回目のポイントを賞金とする. [$\marusan$] $2$回目のポイントが$A$未満であれば$3$回目の試行$T$を行う.このとき,$1$回目,$2$回目のポイントは無効とし,$3$回目のポイントを賞金とする.
このとき賞金の期待値を$c_m$とする.$c_m$を求めよ.
(4) $(3)$の期待値$c_m$は$m$が$B=[b_A]+1$のとき最大となり,$c_B \geqq b_A$であることを示せ.ただし,$b_A$は$(1)$で求めた期待値$b_k$の$k=A$のときの値である.
(5) $n=5$とし,試行$T$として,$5$枚の硬貨を同時に投げ,表の出た枚数をポイントとする試行を考える.また,$b_k$,$c_m$は上記で定義したものとする.
(ⅰ) $p_0$,$p_1$,$p_2$,$p_3$,$p_4$,$p_5$,$a$を求めよ.
(ⅱ) $(1)$のように最大$2$回試行を行う場合,$b_k$の最大値を求めよ.
(ⅲ) $(3)$のように最大$3$回試行を行う場合,$c_m$の最大値を求めよ.
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